給食はたのしい時間
「学校で何が一番たのしみ?」と小学生に聞くと「給食!」と答える子は少なくありません。栄養や食のたのしみが考えられた美味しい給食を友達とワイワイ食べる。学校生活の大切な時間です。
◆朔さん(小1)偏食が多く、野菜はほとんど食べられない。家庭では無理せず、いつか食べられるようになると見守っている。担任の先生はおかずを残しているのを見ると「一口!舐めるだけでも!」と毎回諭す。朔さんはますます野菜が嫌になり、給食の時間も嫌いになった。
◆心くん(小2)の学校では学校全体で食べ残しゼロを掲げ、クラスで競わせている。残飯を出さなかったクラスには賞状が与えられ、その枚数で学期末に順位が出る。食の細い心くんは「心くんのせいで負ける」と友達に言われる。
栄養はバランスよくとることが大事。食品ロスを減らすことも大事。自明のことです。しかし、子どもの心を傷つけることなく、指導する方法は他にないのでしょうか。何を食べ、何を食べないかを決めるのは人間の基本的な人権です。子どもは指導しないと初めての物を食べない、食べ物のありがたみが分からない、と大人が躍起にならなくても、子どもは本来自分で学びます。食育指導で恐怖を与えられてはせっかくの給食も美味しく感じませんし、大人になってもトラウマで苦手克服の機会を失う人もいます。
ある自由保育の保育園では、幼い子にも保育士が「どのくらい食べる?」と聞き、ご飯の量を一緒に調整します。年中くらいになると自分でよそいます。子どもたちは自分が何が好きで何が苦手か、自分にとって、どのくらいの量がちょうどいいかをちゃんと知っているのです。
「食べないと大きくなれないよ」、「世界には貧しくて食べられない人もいるんだから」などの文言は食べられない子どもたちを追い詰めます。大事な事ですが、そのこととは切り離して指導すべきです。本来、人生のたのしみの一つである食事のたのしみを学校教育の場で奪われることのないよう、どんな指導がよいでしょうか。
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