一杯のコーヒーから世界を変える
~麗澤中高「EARTH」がSDGs探究AWARDS最優秀賞受賞~
麗澤中学・高等学校(柏市光ヶ丘)のSDGs研究会「EARTH」が、社会課題への取り組みを発表する「SDGs探究AWARDS 2025」で最優秀賞を受賞した。
同大会は、SDGsの達成に向けた若者の実践を表彰する国内最大級の探究コンテスト。今年度は全656件の応募が寄せられ、その中で最高賞に選ばれた。
受賞の対象となったのは、EARTHが数年にわたり継続してきたフェアトレードコーヒーを通じた社会課題解決の実践活動である。同会は、コーヒー生産地における不公平な貿易構造や貧困、さらに障がい者の雇用課題までを横断的に捉え、持続可能な支援モデルを構築。フェアトレードコーヒーの販売によって活動資金を自立的に生み出し、障がい者の継続的な就労支援にも寄与してきた。また、この仕組みを他校へ展開するなど、社会への実装力と継続性の高さが評価された。

EARTHは「今、私たちにできること」をテーマに、校内外で多様な活動を展開している。文化祭での啓発展示、地域イベントでの発信、冊子や動画制作など、若い世代ならではの視点でフェアトレードの認知拡大に取り組む。「自分たちだからできるアクションでフェアトレードを推進し、いずれ“フェアトレードという言葉が必要のない社会”をつくることを目指す」という。
「今回の実践は、最初から成功が見えていたわけではありません。試行錯誤と失敗の連続でした」と語るのは、顧問の瀧村尚也(たきむらなおや)さん。「学校は『最も安全に失敗できる場所』です。安心して挑戦できる環境があったからこそ、生徒は主体的に動き、その積み重ねが今回の評価につながりました。こうした取り組みが特別な事例ではなく、全国の学校で広がっていくように取り組んでいきたい」と話した。
一杯のコーヒーの背後にある不平等や貧困に真正面から向き合い、課題の構造を見極めながら自分たちにできる解決策を模索してきた生徒たち。「知る」で終わらず、「行動し、仕組みをつくり、社会へ還元する」段階まで踏み込んだ姿勢に、若い世代の底力を感じる。
日常の中にある疑問を探究へとつなげ、仲間とともに社会課題に向き合う経験は、教室だけでは得られない力を育てる。生徒の挑戦を後押しする教育環境こそ、これからの学校に求められる役割だろう。
身近な一杯から世界の課題へと視野を広げた彼らの探究の姿勢は、未来の社会を照らす確かな光だ。
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