『河童の家』芝田日菜監督特集
牛久の住宅街に佇む「河童の家」と呼ばれる一軒の空き家。50年間誰も住みつかなかったその家に、河童やら幽霊やら何とも知れぬ存在たちが出入りする幻想譚。新鋭・芝田日菜監督の『河童の家』を含む3作品がついに劇場公開となる。
メンテナンスのために青年が空き家を訪れる。誰もいないはずの家には複数の世界が、複数の仕方で共在し、ときに交差する。
本作は50年前に建てられ、誰にも住まわれることのなかった実在の一軒家との出会いから誕生した。大掃除から怪奇現象に至るまで、撮影準備期間中に本当にその家で起きた出来事を起点に、物語は見出されている。
今見ているのは、牛久に実在する古びた家か、それとも摩訶不思議な「河童の家」か。現実と映画的幻想が入り交じり、いつの間にか河童(幽霊)の存在は、私たちの現実へと足を踏み入れてくる。
「撮る」ことを通して、映画の可能性の再発見を試みる芝田日菜は、自らカメラを回し、演者やスタッフと意見を共有し合って作品を制作してきた。そんな彼女の歩みをスクリーンで追うことは、映画のはじまりと未来へと観る者を導くだろう。
(5月30日㈯、5月31日㈰には監督とゲストによるアフタートークを開催予定。)
(キネマ旬報シアター 鈴木)
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