リレートーク27農業の傍らアーティストとして活躍 自然の循環を描く 三須広絵さん
八街市
三須広絵さん(みすひろえ)は八街市で農業の傍ら、ガラス絵、アクリル画で身近な生き物や自然をモチーフに作品を制作するアーティストだ。
女子美術大学大学院日本画専攻を卒業後、社会人経験を経て2015年から制作活動を開始。ガラス絵の制作は市川市のステンドグラス作家高井啓司氏の勧めによるもの。「ガラスは紙より色がはっきりと出る。ガラスを重ねると奥行きが出るので通常、2枚重ねて制作している」と、奥深い魅力を語る。
最初の展示会は2015年、印西市の北総花の丘公園内にある花と緑の文化館ギャラリーで、ステンドグラス作家の兵頭淳子さんとの二人展。活躍の場が広がったのはバードウォッチングで訪れた、谷津干潟自然観察センターでの出会いだ。「チーフレンジャーの星野七奈さんから鳥と自然との繋がりや干潟を支えている微生物などの存在を教えてもらった。生態系の素晴らしさに驚き、そのことが命あるものや自然を描くきっかけになった」。
自身も米と落花生、里芋を八街の里山の自然の中で育てている。「農業は春に種を蒔き、秋に収穫するので、その季節は忙しい。作品制作は自分の体調を考えながら進めている。どんな鳥にするのか。鳥の周囲にどんな植物や静物を配置するのか。下絵を描く際に苦心することは季節と背景を決めること」と語る。
「ミミズやゴカイなどの、一般的に嫌われる生物も作品の中に描き込むのは、そういう生物の存在もあって、ひとつの生態系のサイクルが完結しているので、外せないもの」と語る。
◆今後のイベント、展示会
〇『谷津干潟の日フェス』 6月6日(土)、7日(日)。市民参加模擬店で鳥グッズなどを販売、小鳥の飾りづくりなど。
〇西荻窪のギャラリー『もりのこと』でグループ展『鳥のこと』に出展。6月4日(木)~6月14日(日)、月火水曜は休み。「鳥やそのまわりのいきものがみずみずしく描かれ、季節の移ろいや命の繋がりの妙を教えてくれる作品」。アクリル画の他、ガラス絵も2点出展予定。
●次回は今井梨絵さんにバトンを渡します。
この記事を書いたライター
