保護犬と向き合う トリミング教室で子どもたちが学んだ動物愛護

ふれあい毎日

八千代市

こどもの日の5月5日、八千代市大和田新田のトリミングサロン「RIP」で、子ども向けトリマー体験教室が開かれた。主催した牛島加代さんは、保護動物の譲渡支援や動物教育に長年取り組む一般社団法人「HugKu-Me」理事長。

参加した小学生たちは保護犬を含む小型犬を担当し、ブラッシングからシャンプー、ドライヤーまで約2時間、犬のケアを一通り体験した。

ドライヤーの音で声が聞き取りにくい中でも、子どもたちは犬の表情をよく見ている。「痛くないかな」小さい声で口に出す。考えながら手を動かしている姿が、なんともいじらしい。体を小さく震わせる犬に、そっと伸びる手。緊張しているのは子どもたちだけではなく、犬も同じだ。

最初の学びは「あいさつ」。いきなり目を見つめない。飼い主さんに声をかけ、許可を取ってから肩のあたりをそっと触る。各グループを担当するトリマーさんの説明を聞き、犬の様子を見ながら優しく手を動かしていった。

ブラシは毛並みに沿って、力を抜いてゆっくりと。泡で包むように洗い、ドライヤーをあてながらまたブラシをかける。「思ったより大変」「ずっと見ていないといけない」。素直な言葉の中に、動物を世話することへの重さがにじんでいる。

途中、元獣医師の参加者が、聴診器で犬の心音を聞かせる場面があった。「心臓の音、早いね」と驚く子どもたちに、「これが、生きてる音だよ」と伝えると、子どもたちは真剣な顔で何度も生きている音を確認。

終盤には、保護犬についての話もあり、引っ越しや問題行動を理由に手放される犬がいる一方、噛む背景には恐怖や不安、人との関わり方を知らない場合もあるという。「子どもたちが犬と友だちになって育てば、殺処分のない世界がつくれると信じている」と牛島さん。

動物と暮らすことは「かわいい」だけでない。相手の発するサインに気づこうとする努力が、共に生きる上で大切だ。この日の体験は子どもたちにとって、命に触れる積み重ねの一歩になったに違いない。

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