生理の貧困生理用品の無償配布

ふれあい毎日

「事情を聞きすぎないこと」と池上さん 八千代市

「生理の貧困」という言葉が、多く取り上げられていた時期があった。では、今はどうなっているのか。八千代市で学生服リユースショップ「さくらや」を運営し、生理用品の無償配布にも取り組んでいる池上優子さんを訪ねて話を聞いた。

無償配布に取り組んだきっかけは、コロナ禍に「生理用品を買えない子どもがいる」という報道を見たことだった。「これは突然現れた問題ではなく、これまで見えにくかった困りごとが、ようやく表に出てきたものだということに気が付いた」と池上さん。

背景には、単に「お金がない」という理由だけではなく、家庭の価値観から言い出せない子、親から十分に渡されない子、片親家庭で相談しにくい子、トランスジェンダーの当事者として助けを求めづらいなど、さまざまなケースがある。

活動当初は、「携帯電話を持てるなら買えるのではないか」という声もあったそう。しかし、学生や若い世代にとって携帯電話は家族や学校、友人とつながる大切な連絡手段であり、時にはライフラインにもなる。「外から見えるものは削りにくい。だからこそ、見えにくい生理用品が後回しになる」。

池上さんが大切にしているのは、「事情を聞きすぎない」という姿勢。受け取る側が負担を感じない距離感を保ち、必要なときに手に取れる場所であり続けること。「声を上げられない時にも、思い出せる支援の場があれば」と、支援の本質を語ってくれた。

現在、八千代市では学校を中心に生理用品の配布が行われている。保健室での配布に加え、トイレへの設置など、声を上げなくても受け取りやすい形も広がっている。「生理用品を届けることは、支援の入口です。子どもたちの記憶に地域には助けてくれる大人がいる。という安心が残るようにつなげていきたい」と話す、池上さんの言葉が印象的だった。

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