旅スケッチ(市川市)「市川駅南側周辺」

厳しかった夏が過ぎて秋へと向かう日、灰色の雲が垂れ込め、不安定な天気だが、雨が止んでいるのを幸いに散歩に出かけた。市川駅前アイ・リンクタウンでフリーマーケットが開かれていると聞き、行ってみた。

目についたのが不思議な人形(猫の顔の両脇の2点)。この作品について店主と話が弾む。隣の「アトリエさとこ」の店主の人形も素晴らしい。

かつて銀座で個展を開いていた著名な人形作家だった!今やお気に入りのぬいぐるみを愛でる「ぬい活」が盛ん。
別のブースには使い勝手の良い布製の小物類が並んでいる。この店「Sweet HOLIC」にはリピーターが絶えないそうだ。

このフリマは、リサイクル市民の会が「お気軽フリーマーケット」と銘打って運営している。古着や雑貨だけでなく、新品や珍品、手作り品などがあり、おもしろい。このフリマの出店者は売り上げのみを求める方には不向き。「また来たい」「また会いたい」という空間づくりのパートナーとして共に関り、愉しめる出展者を歓迎している。

フリマ会場から見えるアイ・リンクタウンの「ザタワーズウエスト」の45階の展望デッキへ向った。3階からのガラス張りの直通シースルーエレベーターは便利で、真間山へ通じる大門通りも、真下に確認できる。

地上150㍍の展望デッキからの江戸川を見下ろす眺望は素晴らしい。回廊となっているので、360度の眺めだ。街の様子が手にとるようにわかる。



地上に降りて江戸川沿いの遊歩道を歩いた。風船をつけた自転車を見つけて近づく。珈琲やアイスの自転車販売店だった。カフェオレをいただき、少し話をした。

「江戸川の河川敷を走ながら、飲み物などを販売している。この遊歩道で松戸方面まで行く。催し物などにも無料で出張する」と元気に話すのは吉川容子さん。
ヨーコジアと店名の入った影絵のロゴが愉快だ。「悩み無料相談」の掲示紙もいい雰囲気。高校生や若い人の相談を受けることもあるそうだ。気軽にする立ち話だが、人生の対話へと続くこともあるらしい。他愛ない雑談ができる空間があると、安心して語り始めるのだろうか。

親子連れがアイスを買いに来た。子どもは冷たいアイス2個を抱えて満面の笑みだ。大人になった時にはこういうささやかな日常の一場面こそ鮮明に覚えているものだ。市川駅へ戻り、カフェでアップルパイと紅茶を飲みながら、心地よい足の痺れを癒した。

◆今回の散歩データ 2キロ、約3時間。
【たっちゃん】千葉県在住。ワインを愛し、テーマに沿って、アートとレコードを楽しむ会を主催する。古書探索と街歩き、料理作りが日課。
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