「名前を緊急連絡先に書いてもいいですか?」生活を支えるケアマネジャーのシャドーワーク
身寄りのない方や家族の対応が難しい家庭では、受診の付き添い、救急車への同乗、安否確認、生活上の調整まで、家族に代わりケアマネジャーが動かざるを得ない状況が増えている。いわゆるシャドーワークである。
八千代市の2021年度調査でも多かったのは、買い物代行、救急搬送時の同乗、緊急連絡先としてケアマネジャー自らの氏名を書くことだった。理由は、身寄りがない、家族が動けない、経済的に他のサービスを使えないことなどがある。制度の隙間に支援が落ちてしまっている。
2024年度の実態調査では、回答したケアマネさん110人のうち74.5㌫が50歳以上だった。市内のケアマネさんは「断れば、その人の暮らしが止まってしまう」「人として断れない」という声も聞いた。この言葉には、制度の隙間を人の良心で埋めていると強く感じた。退職理由に、年齢だけでなく心身面や仕事内容なども並ぶ。
必要なのは、現場を支える人にだけ背負わせないで、地域の仕組みに変えていくことだと思う。線を引くのは、困っている方を突き放すためではない。必要な支援につなぐために、役割を整理することだ。
市としてシャドーワークの実態を把握し、どんな業務外対応が、どのくらい、なぜ発生しているのかを可視化する必要がある。あわせて、その負担が心身の疲弊や離職意向にどう影響しているのかを確認することだ。
八千代市では、介護保険パンフレット「ハートページ」で、ケアマネジャーの主な業務内容や対応出来ないことの周知を始めた。誤解を減らす一歩ではあるが、「出来ません」で終われば、高齢者や、その家族が取り残されてしまう。
だからこそ、通院付き添い、買い物支援、緊急連絡先、見守りなどの困りごとを、地域のどこにつなぐのかを整理することが重要だ。地域包括支援センター、民生委員、社協、医療機関、民間サービスなどが連携し、地域全体で受け止め、解決する仕組みが求められる。
ケアマネジャーを守ることは、地域包括ケアの土台を守ることにつながる。現場の声を受け止めながら、支える人も支えられる人も安心出来る仕組みに変えていく必要がある。(八千代市議 飛知和真理子)。
この記事を書いたライター
