「関根大輝。熊坂光希と中川敦瑛、山之内佑成を見つけ・連れてきた人物」ーイ・チャンウォン(Bonus Tracks 「ウィー・トークド・アバウト・チャンウォン・ベイブス」編
昨年末に東葛毎日新聞社ホームページ内「レイソルコラム」にて、前編・後編の2編でお送りしたイ・チャンウォン氏の記事だったが、今回はこの2編には収まり切らなかったエピソードをお送りできたらと思い、記事をまとめることにした。
・前編: https://tokatsu-mainichi.
・後編: https://tokatsu-mainichi.
ご覧のようなタイトルをつけて、インタビュー取材を準備いただき、それを持って、長々と書かせていただきながら、今回の「手口」を選ぶわけです。「ここは入れたい」、「こことここ、効かせたい」というように。
そうしていくうちに文字量や流れというものが増えては広がり、変わり、ある程度の方向性やストーリーが生まれていく。
今回は「関根大輝。熊坂光希と中川敦瑛、山之内佑成を見つけ・連れてきた人物」なる人物がどれだけ誠実に、クラブとエンブレムへの忠誠責任を持って「スカウト」という仕事に向き合っているのかをお伝えしたかったという狙いがあり、あのような2編となったのだが、こちらにて展開するのは、いわば、そのボーナストラック。
今回の主題は熊坂光希、中川敦瑛、山之内佑成(東洋大学)、中島舜、古澤ナベル慈宇に桒田大誠。そして、島野怜と角田惠風について語るチャンウォン氏という体裁だ。通称「チャンウォン・ベイブス」と呼んでいる彼らの2025年をチャンウォン氏がどう見て、どう感じたのかを聞いたもの。
きっと、少し長くなるはずだが、私の拙筆に触れている方々はきっと慣れっこ。しばしお付き合い願いたい。
ただ、これらも「いち意見」ー。
レイソルのテクニカルスタッフの一員の同氏ではあるが、この見解が悪戯に流布されるようなことがないように、私と読者のみなさんとの間に一定の責任感を設けておきたい。
さて、いきましょう。
「関根大輝。熊坂光希と中川敦瑛、山之内佑成を見つけ・連れてきた人物」ーイ・チャンウォンBonus Tracks 「ウィー・トークド・アバウト・チャンウォン・ベイブス」編。
〜ピボーテ・ディフェンシボ〜
最初の「チャンウォン・ベイブス」は熊坂光希。
熊坂は2024年に柏レイソルに加入したMF。いわゆる「大型アンカー・ボランチ」に類する選手。現在のレイソル的な文脈や言語圏で表現するとすれば、「ピボーテ・ディフェンシボ(守備的支点)」か。

それはもう、衝撃だった。
デビューイヤーに見せていた控えめな印象とは、手に巻き付いたギプスと共に別れを告げて、2025年に見せた「本性」は私たちを魅了する、クラブ広報サイドが特別編集ハイライトの作成に踏み切るほどの「やみつき系アンカー」として主力に食い込んでみせた。
もしも、「熊坂は大学時代もああだったよ」と識者ぶって言っている者がいたら私に教えてくれ。
それか、この構文を活用して返答して構わない。
「大学時代、あれだけ光希を経由してボールを持ち、展開していくサッカーではなかった。もっとシンプルに前にボールを運んでいくサッカー中の『ボランチ』として光希はプレーをしていた」(イ・チャンウォン)
懐が深く、リーチが長く、遠くまで見渡せる視野を持ち、キックの種類が豊かなのに、実は意外と「ファイター」の属性で、相手ゴール前への進入のスイッチが入った際の迫力まであるという具合。そんな本性を武器にピッチを仕切ったMFを「青いユニフォーム」界隈が放っておくはずもなく、それほど時間をかけることなく、「見つかってしまった」大器であり怪物。
しかし、「そこで熊坂にアクシデントが…」というところでストーリーは止まっている。だけど、あの時に止まっていなかったら、今頃欧州主要リーグのどこかのクラブの放映を欠かさずチェックしていたかもと思う時がある。
「熊坂光希、高いポテンシャルについては昨年の時点で認知されていた選手でもあります。手を怪我してしまって以降、試合から遠ざかり、難しい時間を過ごしましたが、リカルドが来て、彼の良さがより際立っていった。キャンプの練習も練習試合もずっと良くて、スタッフたちも注目していた。『サッカーが変わると、あそこまで余裕を持ってプレーできるのか』と思わされました。東京国際大学時代で経験したサッカーとはまた違うサッカーで光希の本当の良さが出た。あのボディフェイントでサラッと抜き去るシーンをまた見たいし、恋しいですよね(笑)。『光希とノブ』の共存もまだ見ていないので、これからの楽しみにしているんです。あと、やっぱり、人間的にも成長したなと。最近は『W杯のオランダ戦を目指してがんばれ』と言っています」
当の熊坂はまだ復帰へのリハビリの真っ最中。大事そうにボールを抱え、ビビットなカラーリングのスパイクをカツカツ鳴らして練習場へ出て行く姿を見かけるようになった。セッションを終えた熊坂の表情もだいぶ豊かになった。「これからはサッカー選手らしいメニューが増えていくようなんですけど、暑い夏にそれをするより、今の方がいいし、気長にがんばります」と言っていた。

私が今からちょっと楽しみに、またちょっと恐れているのは、熊坂が復帰後にまた別の本性を見せること…だが、まずは一歩一歩。
〜「ばもし!」のスピリット〜
次は中川敦瑛ー。
かなりホットな新星として愛されるMF。

私も昨年4月くらいの練習でプレーしていた左ウイングバックとしての良さが目を引いて、少し踏み込んだ注目をしていたのだが、いわゆる「ボランチ」をスタートポジションに、クルクル回り、バシッとパスを刺し、ある時はトラップで剥がし、チャンスと見ればスイスイスイとボールを運び、新たな局面を作り出した。おまけにゴールをすれば投げキッス。もう、なんでもできた。
かつてチャンウォン氏は「ノブの特長は『サッカーが上手いこと』です」と話してくれていたが、言い得て妙、さすがの評だった。試合を積むごとにその「上手さ」を私たちに披露してくれた。
いつも「緊張していました」とは言うが、如何なる時も山田雄士らと「ばもし!」と誓いながら、回しに回しまくったドアノブ。最後に現れた「オラつき」という名のドアの前で少しずつドアノブを回しながら、素晴らしいシーズンを終えた敏感で純粋な青年だ。
「ノブ、素晴らしかったですよね。『おそらくシャドーでの起用がベスト』と考えていましたが、キャンプからずっと良かった。WBやシャドーで準備をしながら、『いつチャンスが来るのか』と順番を待っていたような状態だった時期があって、ルヴァン杯で結果を出しながら、光希の離脱からしっかりと頭角を表して…という。自分も『きっと、ノブなら…』とは思いながらも、そのレベルはあっさり超えて、あそこまでいくイメージはできていませんでした。リカルドのサッカーのポジショニングの話は『複数ポジションをできる選手』って言い換えができると思うんですけどね、ノブのプレースタイルというのはまさにそのイメージに近いし、いくつかのポジションをこなせて、守備面も試合を重ねるたび改善されていきました。次第に持っている力を解放して。本当に素晴らしかったです」
毎回毎回、語り尽くしたはずが、すぐに増えていく様々な魅力を持つ稀有な選手だが、一番の魅力は律儀で素直で貪欲で、学ぶことをやめないことだと思っている。詳しくは昨年何本か書いた中川絡みの記事を読んでいただきたい。
中川が私たちに隠していたのは「突然の黒髪の秘密」くらいなものだった。その存在は「レイソルの希望」そのもの。誰かのように、超新星の如く旅立つこともなく、彼はまだここにいる。

よく、「マオくんは本当にカッコいいです」なんて話しているが、まあ、そのへんにしておきなさい。
そろそろ、君も言われるさ、同じようなことを。
〜盛大な「加入挨拶」を経て〜
続く3人目は山之内佑成。
6月の天皇杯の最終盤で見せた盛大な「加入挨拶」に恥じないインパクトを残した。そのインパクトはもうここでとやかく語る必要がないほどみなさんの記憶に残っていることだろう。

その真価は今後に示されていくはずだが、チャンウォン氏は山之内のアタッキングセンスと汎用性をピックアップした。
「元々、佑成は『両足のパンチ力』がすごい選手。左右のどちらのポジションでも、どっちにボールを置いても、カットインから強いシュートが打てること。すごい足をしていますからね。そんなシーンを見せて欲しいです。それと『ゴール前での感覚』も佑成の良さ。左SBとしての感覚も右での感覚もすごくいい。まだ自分の全てをさらけ出す前だと思うので、そこを解放できたら、より良い選手だと分かっていただけるはず。特性的には現在の右だけでなく、3CBと両WBをこなすことができるのではないかと。どちらかといえば、冷静なタイプで内側に秘めた熱いものがある選手。それでも、だいぶ感情表現が出てきたなとは思います」
来季はどのような役割を担い、プロキャリアをスタートさせるのかは注目だ。今季も少し経験済みの左サイド起用はあるかもしれない。ともあれ、目指すはリカルドサッカーでの「黒帯」か。
途中交代で退いた際の後ろ姿、しびれるものがある選手でもある。
シーズンの終盤にはたくさんの記者たちに囲まれ、なかなかゆっくりと話を聞くタイミングがなかった。まるで「主人公ゆえの宿命」を味わっているようだった。その高まった注目度の中でも、彼らしく振る舞っていた。「昨秋の東洋大学の現場で話を聞いておいてよかった」と何度思ったことか。

ちなみに山之内が好きなミュージシャンはBADHOP。
少し意外だったが、いくつか事象に対して納得がいった。
〜自分に勝ち、相手にも勝利せよ〜
流通経済大学での精進からたくましさを備えて特別な愛着を持つレイソルに帰ってきた中島舜はポジティブな春先を過ごしたが、夏季を境に出場機会を失ってしまったことが悔やまれる。
それでも、縦を突くドリブルとスピードの緩急、プレスバックの質の高さは大学時代に身につけた中島の品質保証のトップ項目。今はそれらに満遍なく磨きをかける時期なのだろう。

個性豊かなウイングたちが持つ「最後の質のバリエーション」がものを言うサッカーの中で中島に求められるものとは?
「シュンに関しては開幕からメンバーに入って、出場時間も増やしていった。ルーキーたちの中で一番最初にプロA契約まで行きましたし。それは少し驚きではありましたが、持っているものが良いので。あとは『ストロングを活かすこと』なんだと思います。練習ではずっといいですしね。今は『目の前の相手に勝つ』ことが求められていますね。最初から持っているもの良く、それぞれレベルも上がっていると思います。ただ、どんなに練習でのパフォーマンスが良くても、優勝争いにあったポジティブなチーム状況の中で、『テスト』の意味合いでの起用の時間はなかったという後半戦となっていた。どんなものを見せてくれるか楽しみにしているんですが、まさかの形で戸嶋祥郎に引き上げてもらいましたね(笑)」
2026年はいわきFCへの期限付き移籍が決まり心機一転が望まれる。今シーズンに着用するユニホームはいつか着た赤。新しい自分を見つけたあの赤。

独特な熱気を持ついわきサポーターの大声援にあのポージングで応える日を待っている。
〜あの「ランウェイ」の如く〜
ピッチ上で醸す雰囲気にかけては特別なものを持つ古澤ナベル慈宇はどうだろうか。
古澤の出場機会はルヴァン杯準決勝・川崎戦1STレグでのプレーが最後。あの日で古澤は「仕掛けることはできたことはポジティブ。少ない時間でもアピールしたいし、『オレだっている』ということを示したい」と話していた。だが、聞いた側としては、決して悪くはないのに事実以上に重く受け止めていたように感じていた。

「ヨシタカについては、加入した段階で怪我があって、半年以上はまともにプレーできていなかったことはまず考慮すべき部分だとは思うんです。昨年の9月からの怪我ですから、欲を言えば、同じくらい感覚を取り戻す時期があってもいいのかもしれません。ご存知の通り、明らかにみんなが持っていないものがある選手だから、『もっと大胆に相手の嫌がることを!』って思っていますけどね。ただ、自分に対しては意外と繊細なタイプでもある…だから、『ピンクのキャップ』を被ってスカしているくらいが良いのかなと思うところも正直言うとあります(笑)。試合や練習のどこで自分の良さや力を出すべきなのかなどをキャンプから見つめ直すことができればいいですね。自分が自分自身に課す理想やイメージとの折り合いがついたら、もっと素晴らしい選手になると楽しみにしているんです」
パワーがあって、スピードもある。誰もが羨む華もある。「試合に出て、シュンとタイセーの『ケツを叩く』」という野望もいい、「脱皮した姿を見せて、『バケモノ』か『カイブツ』に自分はなる」というヨシタカ進化論も素晴らしい。

古澤よ、ピッチという広いランウェイ、キャリアという輝けるどでかいランウェイ、そのど真ん中をゆけ。
〜集合は済ませた、さてどうなる〜
出場機会で云えば、桒田大誠も満足のいくシーズンではなかった。
ただ、「誰かに寄せていくような考えはなくて、それだと『その誰か』に勝てないですから。『自分の良さ』に昨年とは違う『レイソルのサッカー』を足していきたい」という準備の1年だった。

「今年の大誠は悔しい思いだとは思います。ただ、育成年代からエリートの道ではなく、どちらかといえば、『茨の道』を歩んできたタイプの選手ですから、厳しい中でも直向きに取り組むことができる選手。また、ソメ(染谷悠太コーチ)の存在は今の大誠にとって大きいと思います。ソメからたくさんを吸収していますし、『どんな状況でも自分を高めていく姿勢』が備わっているところも彼の魅力。同じポジションにはJリーグの優秀選手たちがいる以上は簡単ではないけど、人として選手として、ポテンシャルが高いので、1度チャンスを掴めば大化けするんじゃないかって思うんです。大誠は明るく前向きな性格も素晴らしい選手ですから。どこか、山口の社長である『渡部博文』を感じているんです。自分の良さをどんどん増やしていって、見事に大成していった、人間的にも素晴らしいナベのような選手になって欲しいです」
実は「取材裏話」的に告白すると、今秋の公開練習で多くの記者たちの視線を奪っていた選手の1人は他ならぬ桒田だった。
ある日の練習中、「彼は誰?桒田か!CB?…CBか、ああ…」というような質問を何度か受けていた。この「ああ…」の意味合いについてはチャンウォン氏の評をもう一度ご覧いただきたい。
現実な人柄についてはいつかピッチの遠くからでも伝わるはず。そうだな、現在の彼のシチュエーションをデートプランに落とし込むと、「まずは柏駅に集合して…」という段階。まだまだどうにでもなる。

2026年は中島と共にいわきFCへの期限付き移籍が決定。
憧れていた「日立台でのロレンソ」の夢は果たせずにあるが、新天地には変拍子でお馴染みの「いわき踊り」が待っているし、柏駅と新しい本拠地「ハワイアンズスタジアムいわき」の最寄駅・湯本駅はJR常磐線で1本で繋がっている。その意味をどのように証明してくれるのか?楽しみにしている。
〜ウワサの「レイくん」、その正体〜
ここで「ベイブス」きっての熱血漢・島野だ。揃って個性豊かな「ベイブス」ではあるが、この島野はヴァイブスがちょっと異なるあたりが特に魅力的な選手。
昨夏、レイソルサポーター間を駆け抜けた「柏レイソル史上初の『レイくん』爆誕」というかわいらしい反響は記憶に新しいが、ある時こんな話をしてくれた。

「…だって、自分が一番下手なんですもん。レイソルの中に入ると。それって最高じゃないですか?もう、上手くなるしかないから!」
「みなさんからの注目?…ありがたいです。やったります。でも、コンディションを上げて喰らい付いていかないと。ちゃんと『競争』をできる状況に持っていかないと。物事の優先順位をしっかりと考えながらやっていきます」
「実は自分、レイソルの2011年のクラブW杯も横浜で見ているんですよ(アル・サッド戦)。小学生の時でしたから、その時から『レイソルと自分との縁』みたいなものがあったのかもしれないですね」
さすがは明治大学サッカー部のキャプテン。激熱だし、人の心を掴んでいく。
「レイくんの武器はやっぱり『メンタル』です。人柄的にはかなりの負けず嫌いですが、チームのために自分を犠牲にできる人。どんな状況でもチームのために行動することができる。応援席の真ん中で太鼓も叩きますし、少し前には西が丘での試合で明治大学のCKがありまして、逆サイドのゴール裏にいたレイくんがスタジアムで一番大きな声を出して、仲間たちに声を掛けていました(笑)。既にレイソルへの愛着を持ってくれているところもあります。『ボランチ経由で、シャドーでも』という想像も容易なんですけど、実はFWもやったことがある。きっと、光希とコンビを組んでもサイズ的にも特別な見栄えがあるはず。常に冷静な佑成よりもはっきりと気持ちを表に出すタイプの選手ですね」
ただ、時にその「熱さ」はユーモアと本気の境界線ギリギリな場合もある。島野はこちらの目をしっかりと見つめながら、こんなことを言った。
「この前、山之内に会った時に言ったんです。『オレに空手を教えてくれるか?』って。まさか黒帯だなんて知らなかったから」
なんだかすごい。そして、山之内も「はい、『空手、教えてよ』って何回も言われています」とのこと。
結構、本気だった。
〜「サッカー」という名の「サイヤンス」のすゝめ〜
始動前日に加入が公式発表されたのは慶應義塾体育会ソッカー部MF角田惠風(つのだよしかぜ)だ。両足のキックとセットプレーで得点を生み出すMFというディテールは慶應大作成のプレー動画集からうかがえた。
さて、どんな選手?
チャンウォン氏はこう語る。
「特長で言えば、『両足でボールを扱える』、『90分でも120分でもプレーできる選手』。そして、やっぱり『頭が良い』。でも、1番の才能は『サッカー狂』であること。本当にサッカーのことばかり考えているんですよ。もちろん、学業も優秀なんですけど、人生をサッカーに『全振り』しているところがいいなと。試合前日に近くの海へ行って砂浜をずーっと往復でドリブルしていたり、昨夏に大学選抜でイタリアへ行って、その帰国翌日が早稲田大戦だったんですけど、普通にフル出場していたり(笑)。『サッカーが好きだから出れるなら出る』という感じで。人柄についてはソッカー部のブログをぜひ読んでみて欲しいです」
見事な構成や機微表現が詰まった文章を読めば、伝わるものが様々ある。拙文で生きてきた人間なら尚更で。サッカー感だけでなく、「角田の記事を書くのが今から怖い」とか「天は私の上に角田を造ってしまったこと」なども含め聞いてみたいことばかりだ。
そんな思いをよそに、チャンウォン氏はさらに深めに言及。これもまた興味深いものだった。
「言われたことを理解するのが早いと思いますし、サッカーに『全振り』していて、レイソルの環境なら特長も活きるし、さらに成長していくと思いました。きっと、名だたる企業での将来だって考えておかしくないはずなのに、『自分はサッカーで生きていく』という強い意志を持って入団しています。勝負強い選手で、残留争いの大事な一戦での終了間際にゴールを決めたり、アミノバイタル杯での明治大戦で決勝ゴールを決めたりと、選手として『持って』いますし、見れば見るほど素晴らしい選手…『スルメイカ』みたいなところがありますよ」
なるほど。さらに楽しみが増すプレゼンテーションだった。
様々な打診の中から選んだ黄色のユニフォームへの免疫は持っているし、違和感はない。角田のこの先に何が待ち受けていようとも「我より古を作す(われよりいにしえをなす)」のであろうし、私は角田が狂う「サッカー」という名の…「サイヤンス」を知りたくなった。
以上。
やっぱり長くなってしまったが、チャンウォン氏がどのように彼らを見つめているのかはよく分かった。
この記事を寝かすうちに新たな環境へ進んだ選手たちもいるが、そのスピード感の中でも変わらないのはチャンウォン氏の素晴らしい仕事ぶり、この昨年末も遠方へ車を走らせていたという。また新たな成果に期待して、3編にわたる記事を終えます。
(記事・写真=神宮克典)
この記事を書いたライター
