「学校訪問レイソルしま専科(せんか)Supported by こころ福祉会」帯同記
柏レイソルが2006年から実施している「学校訪問レイソルしま専科」ー。
これはサッカーを通じてホームタウンの子どもたちの健全な育成に寄与することを目的に、選手やコーチングスタッフが小中学校を訪問。自らの体験を語るトークセッションや実技披露などを通じて、子どもたちと交流を図るイベント。
2025年のツアースケジュールは下記の通り。
・10月10日:レイソルしま専科「柏市立柏第三小学校編(三丸拡&小島亨介&原田亘)」
・10月23日:レイソルしま専科「柏市立柏第八小学校編(猿田遥己&山田雄士&犬飼智也&原川力)」
・11月6日:レイソルしま専科「柏市立旭小学校編(ジエゴ&古賀太陽&杉岡大暉)」
・11月27日:レイソルしま専科「柏市立酒井根西小学校編(小見洋太&久保藤次郎&瀬川祐輔&坂田大樹)」
・12月3日:※特別授業※「名戸ケ谷小学校x柏レイソルxセーブ・ザ・チルドレン『子どもの権利』授業編(古澤ナベル慈宇&中島舜&中川敦瑛&桒田大誠)」
まず、素晴らしいのは数日前にJ1リーグの激闘を戦い、あるいは国立競技場でのビッグマッチを戦い、この学校訪問の寸前まで日立台でトレーニングに励んでいた選手たちが学校へ急行することも多かったこと。幾度となく帯同させていただいておりますが、近年はよりその傾向が強まっている気がします。この学校訪問の歴史を感じます。
このツアーで語られた言葉や放たれたメッセージは生徒のみなさんのものですが、ここで少しピックアップしてみましょう。
(取材・編集・写真:神宮克典)
〜柏市立柏第三小学校編〜
ツアー初日は三丸拡&小島亨介&原田亘が柏市立柏第三小学校を訪れました。
柏三小は隣接した若葉保育園さんと共にレイソルロード沿いに掲げられた愛情の強い応援メッセージでも知られる小学校。いわば、超ホームからスタートしました。
どこか「お兄さんズ」な佇まいのお三方。生徒のみなさんからの質問対する回答を選りすぐりの抜粋でどうぞ!
「テストはだいたい100点をとれるタイプの生徒でした。『努力し続ける』ということは『努力をしない』ということ…『努力を努力だと思わない』ということ。それを日常に?当たり前にしていくということ。何事も最初の『がんばろう!』という気持ちは大切。それを『当たり前』にしていくことが大切」(三丸)

「サッカーをやる上で大切にしているのは『感謝の気持ち』。家族の送り迎えやたくさんのサポート。自分に付き合ってくれたたくさんの人たちのサポートがあって今の自分がいる。今だってチームや街の方々、仲間たちやサポーターのみなさんがいて、自分はサッカーできている。特に家族へ感謝を伝えていますね」(小島)

「練習の中でどれだけ試合のことをイメージして、練習をしまくることが一番だと思う。それがなければ、試合で不安になったり、大事な場面で緊張してしまったり、試合に近いイメージだったり、対応を行なっていくことが良いプレーする秘訣」(三丸)
「自分の好きな言葉で『他人の人生に影響を及ぼしてこそ、人生に意味がある』というのがある。サッカー選手は『人に見てもらえる仕事』。家族や友人、チームメイトやサポーターの方々に自分のプレーを見て『勇気をもらった、がんばろう』と思ってもらえるようにサッカーをしていたい。これは黒人初のメジャーリーガーのジャッキー・ロビンソン選手の言葉です。とても素敵な言葉だと感じ、意識をすることにしました」(原田)

「自分と相手選手の1対1の状況になった時は『とにかく慌てないこと』。自分がずっと練習でやってきたことを整理して、慌てず発揮するというところは意識しています」(小島)
「練習は大切。『決めるんだ』という強い気持ちというのはプロの自分も持っていないといけない。それはみんなも変わらない。意識してやってみて欲しい。試合前の前はリラックスしたいので、アニメとか見ています。アニメ?…えー、『ハイキュー』とかを(笑)」(原田)
「夜の試合前は体を起こすために朝から筋トレをしてみたりして、筋肉を目覚めさせるというか、運動会は朝からだと思うけど、起きたまま登校してしまうと、頭も体も起きていない。だから、少し早く起きてジャンプをするとかするだけでも、運動会の時間には少し足が速くなることがある」(三丸)
〜柏市立柏第八小学校編〜
猿田遥己&山田雄士&犬飼智也&原川力が登場したツアー2日目は柏八小を訪問。柏三小と同様に三協フロンテア柏スタジアムの熱狂が直接届くお膝元の小学校。
「小学2年の時に転校をして、周りの影響でサッカーを始めました。いつもクラブでの練習以外にも壁に向かってボールを蹴ったり、友達とサッカーしていましたね」(犬飼)

「自分の上に3つ上に兄がいて、そこにひっついて遊ぶようになってサッカーを始めました。幼稚園の『年中』くらいだったと思います。常にサッカーをしてました」(原川)

「自分も『年少』の頃から。とにかく負けず嫌いな小学生。サッカーで負けると、とにかく泣くような子どもでしたよ」(山田)

「僕は勉強が不得意で、その分、サッカーををめちゃくちゃがんばりました。週に『週7』でやっていました(笑)」(猿田)
「プロサッカー選手になるために大事にしてきたのは『準備』。高校時代からいつも『今の自分が何をすべきか』を常に考えて取り組んできました。『足りないもの』と向き合ってやってきた感じです。サッカーじゃなくても、どんな夢でも、『自分がなりたいものになるために準備』をするべきかなと思います」(山田)
「自分はライバルを見つけて…自分の一番近くのライバルを追い越していくという考え方でやってきましたね。昔、身長で負けていた選手がいて、『勝ちたい』って思っていたら勝ちました。参考にしてみてくださいね(笑)」(猿田)

「みんなも得意も不得意があると思う。不得意なものを伸ばしていくことも大切だけど、得意なものをちゃんと見つけて、そこを伸ばしていくこと。これはマネしないでいいですけど、勉強が好きではなかったから(笑)、『自分にはサッカーしかない!』と打ち込んでいましたね。夢は成長するに従って変化をしていくものでもある。『サッカー選手が夢だ』から『目標』になり、『現実』になり、今に至る。自分もまた、新しい夢を見つけやっていきたい」(原川)
「『将来はサッカー選手に』と子どもの頃からやってきました。でも、『自分は努力した』とは思っていないんです。『なんでかな?』って思うと、『サッカーが好き』ということで。好きだからずっとボールを蹴っていた。みんなも好きなこととか、やりたいことがあるはず。それが強みにもなるし、気がついたら周りで一番になっていたりするかも。『自分の好きなこと・得意なこと』を見つけたり、様々なことに挑戦していくといいかもしれないです。自分も今になっても成長したいので、色々挑戦しているんです」(犬飼)
「自分は今までそれほど試合に出られてはいないけど、『勝ち』って最高ですよ…まだ、勝ったことしかないんで!」(猿田)
4選手のルーツに迫る回となったこの日、レイソル側から「みなさんは夢をお持ちですか?」と聞く場面があり、すかさず犬飼選手が「夢っていうのは、みんなの前で話すといいよ。叶う確率が増えるって思っていて、これはチャンスなんだよ!」と言ってから体育館が俄然ザワザワするという場面も印象的でした。ちなみに「パン屋さんを夢見ていました」という選手はいませんでした。
〜柏市立旭小学校編〜
3日目はジエゴ&古賀太陽&杉岡大暉が登場。国道16号を挟んだ小学校だけあって、三協フロンテア柏スタジアムでの観戦経験を持つ児童のみなさんも多数や先生方もいらっしゃいました。ルヴァン杯決勝後の回ですね。
「走り回っている子どもだったので、幼稚園の頃に母から『サッカーをやれば?』と言われたのがきっかけで、そこからハマってから今に至ります。みんなと同じくらいの年齢の頃にはもうレイソルの一員で、『浦安市の学校から柏の日立台へ行き、帰って寝る』という生活だった。とにかくサッカーのことばかり考えている小学生でしたね」(古賀)

「私はスポーツ一家で育ちました。父も地元のクラブのサッカー選手でした。父の背中を見ながら、サッカーを始めて、その背中を追いながら続けていました。常にスポーツに関わっている小学生で、サッカーと並行して卓球やバレーボールもやっていましたが、その中で、一番好きなスポーツ『サッカー』を選んだ形ですね」(ジエゴ)
「2つ上の兄がサッカーをしていて、その姿がすごく楽しそうで、母にお願いをして、サッカーを始めました。そこから週の半分以上をサッカーに使っていて…それ以外の日?祖母の家で『ワンピース』を読んだりしていました(笑)。サッカーをずーっとやっていた子どもではなくて、サッカー選手を目指してはいましたけど、休みの日は『普通の子ども』でしたね」(杉岡)

「勉強は…普通だったかな(笑)。がんばってみんなに追いついていく感じ。得意科目はなし(笑)!みんなに追いついて、バランス良く平均点というタイプでしたね」(古賀)
「勉強は普通ってタイプでした。だけど、宿題は毎日やっていました。先生に注意されるのがすごくイヤで、毎日宿題はしっかりとやりました」(杉岡)
「小学生の頃の自分は決して『優等生』ではありませんでした。サッカーでもそれは同じで、選手として一番優れた選手ではなかったんです。努力なしではここまで来ることはできなかった、でも、努力をすればみんなが必ず成功するわけではないとは思いますけど、成功する人の共通点は『継続性』。それがあるもの。常にベストを尽くす人が成功するように思います」(ジエゴ)
「人よりもサッカーをしたり、ボールを触る。試合を見るってことをやってきた。それでみんなの夢が叶うのかは分かりませんけど、それを小さな頃からずっと継続的にやってきたことは自分の財産。『人よりがんばる』って口に出すの簡単だけど、続けることはすごく大事。どんな職業を目指すにしても、今のみなさんの力になる気がします。頭の片隅に置いておいてください」(古賀)
「自分は『何故、サッカー選手になりたかったのか?という気持ち』や『選手としての喜び』を大切にしているんです。悩んだ時や立ち止まってしまった時に、一度思い出すようにしている。『このためだよな』って思い返して臨むことがやり甲斐のようになっている。どんな職業にみなさんが就いたとしても、そのように気持ちを逆算をしていくことは大事なことだって思っています」(杉岡)
「みなさんが夢を持つことは本当に素晴らしいことです。それはとても大切なことですが、私は『ドリーマー』というよりも、『今を生きていくこと・今を楽しむ』ことにしているんです。自分にとっては『今』に対して最善を尽くすことが何より大事で、その先に色々なことが成し遂げられたら私はそれでいい。私は『サッカー選手』を夢見ながら過ごしていましたが、まさか海外で、日本のJリーグでプレーするサッカー選手になるなんて思ってもいなかった。それは自分の努力の結果の1つなんだと思います。『今に最善を尽くし、この瞬間を楽しんで、その機会を最大限に活かすこと』がみなさんの人生を素晴らしいものにするはずです」(ジエゴ)
ジエゴ、素晴らしいお話をありがとう。あなたにとっての新しい今に最善を、祝福をと思っています。

〜柏市立酒井根西小学校編〜
やっと攻撃陣が登場してきたのはこの4日目。
小見洋太&久保藤次郎&瀬川祐輔&坂田大樹が登場しましたが、この日のスタメンは経験値も高く、言語化力や表現力の塊揃いのメンバーでした。そのあたりについてはそれぞれの「」内のボリュームに反映されていると思います。
「小学校の1年からサッカーをやっています。父がスポーツをやらせたいと考えて、自分にサッカーとか野球を体験させてみたんです。野球は打てないし、外野手をやって、ボールがこなくて…『サッカーの方が楽しい!』って父に言ってから、小中高大ってサッカーをやりました。夏休みの宿題は最終日に、チャイムが鳴ったらすぐに立ち上がって怒られるタイプの小学生でした」(瀬川)

「3歳くらいから公園でボールを蹴っていました。そのきっかけをくれたのは母でした。ボールを蹴る自分を見て、『才能があるかも』と思ったそうで、幼稚園からスクールに入りました。母はソフトボールをやっていましたが、何故か才能を感じたらしいんです。今はこんな金髪にしてますが、小学生時代は優等生でした(笑)。勉強とサッカーを両立していました。勉強も大事ですが、友達と遊ぶことも同じくらい大事。バランスを取りながら楽しんで欲しいです」(小見)

「いくつからかも、なんで始めたのかもよく覚えていないんですが(笑)、たぶん5歳くらいからサッカーをやり始めたように思います。兄は既にサッカーをやっていて、父もサッカーが好きという環境。選んだというより、一択。でも、すごく楽しくて、今もやっている形です。小学生の頃は騒いでばっかりでうるさい生徒だった記憶があります。小学校にはサッカー部のようなものがなくて、渋々ドッジボールとかバスケットをやっていましたね」(久保)

「本格的にサッカーを始めたのは小学校に入ってからでした。野田市出身の自分は柏レイソルを見てサッカーを始めました。レイソルから夢をもらって始めました…(「なんでGKを?」(瀬川))…レイソルTORというチームでGKがいなくなったのがきっかけです。『誰かやらないか?』という状況で気づいたらやっていました(笑)」(坂田)

「小学校の4年くらいから中学の受験の準備に入っていて、少しおとなしくなっていった思い出があります。2年以上は勉強に力を入れていたので、今とは別人のような日々でした。勉強も大切ですが、外へ出て、友達と遊んで、友達の輪を広げて欲しいです」(瀬川)
「サッカー選手になる前までは自分が楽しくプレーできるように取り組んできましたが、今は1人のサッカー選手として、『サッカーでお金をいただいている立場』になった。今、意識しているのは…自分にとっては『ただの1試合』かもですが、初めて観に来た方や観に来てくれた方々にとって、足を運んでくれた『その1試合』が素晴らしいものであって欲しい。だから、自分も『常に初めての試合を戦う気持ちでサッカーを』ということです。ありがたいことに夢だったサッカー選手になることができた。今の夢は『観ている人を楽しませるサッカー選手になること』です」(久保)
「自分は大学を卒業してからプロになれず、仕事と両立しながらサッカーをしていました。ずっと地域の方々の支援があって、サッカーを続けてきた。そういった方々への恩返しや家族や友人たちへもしっかりと恩返しをできるようにと、今もサッカーをがんばっています。小学校の4年と6年の時にレイソルアカデミーのセレクションに挑戦して、受かりませんでした。でも、『レイソルのユニフォームを』という強い気持ちがあって…すごく大変な道のりではありましたが、ようやく30歳になって夢を叶えられた。夢は何歳になっても叶えることができると思います。くじけても諦めず、がんばって欲しいです」(坂田)
「今の夢は…『柏レイソルで優勝すること』です。実は4年前にもレイソルに在籍していました。その後に違うチームへ行きましたが、今年またレイソルへ戻ってくることになり、その大きな理由は『レイソルを優勝させたい』というものなんです。だから、自分の今の夢は『レイソルで優勝すること』、『レイソルを優勝させること』です。どんなものでも『夢や目標を叶えたい』という気持ちを持つだけで人は成長できる。今日を何かのきっかけに、自分の中に設定してくれたらうれしいです」(瀬川)
「自分はサッカーで出会ったたくさんの仲間たちに支えられて、今もサッカーで生活できているので、みんなと食事へ行ったりして感謝を伝えたり、おいしいごはんを作ってくれて、自分の送り迎えもやってくれた両親にご馳走をしたり、行動や色んな形で感謝を伝えています。自分には2つの大きな夢がありました。1つは『プロサッカー選手』で叶えることができました。もう1つは『親に家を建てること』なんです。これからもがんばってお金を貯めて、いつかその夢を叶えたいと思っているんです。どんな小さいことでもいいから1つ1つ乗り越えることで、またその先に見えるものがあるはず。明るい未来のためにお互いにがんばっていきましょう!」(小見)
正直に言って、この抜粋集だけでは収まらないほどのボリュームの回でした。でも、それらは生徒のみなさんの宝物ということで!
12月3日:※特別授業※「名戸ケ谷小学校x柏レイソルxセーブ・ザ・チルドレン『子どもの権利』授業編(古澤ナベル慈宇&中島舜&中川敦瑛&桒田大誠)」についてはまた後日掲載予定!お楽しみに。
この記事を書いたライター
