リレートーク25放送作家 脚本家 作家德野有美さん
3歳の私がワクワクするものは 習志野市
德野有美(とくのゆみ)さんは放送作家で脚本家、小説家、最近では絵本も著すなど、幅広い創作活動を展開するクリエーターだ。
「中学生の時、芸人さんがMCを務める深夜ラジオ番組へ、あるエピソードをメールで送信。初めてテレビで見る人が笑ってくれたことに感激したことが、放送作家に興味を持つきっかけだった」と話す。
大学在学中にNHKの番組で、放送作家として活動を開始。「番組の中の人物をどう面白く紹介するかを考えた」と振り返る。
故志村けんさんのドラマ仕立てのコント番組『となりのシムラ』(NHK総合)で脚本家としてデビュー。現在は子ども向けバラエティ番組の構成を複数担当している。
2022年6月には小説『リトル・ゾンビガール』(NHK出版)を上梓。同名のミュージカル作品の脚本を手がけ、みんなのうたミュージカルとして2022年8月、9月、10月に全国16都市で公演。その後、同作品は『ノノとショウと秘密の森』と題して、2025年8月、9月、10月、8都市で再演された。
劇団わらび座の「イーハトーブシアター『真昼の星めぐり』the Musical」の脚本を執筆中、物語の主人公の悩みがわからなくなってしまった経験がある。「自分の中にある問題を細分化して乗り越えた。リクエストと、登場人物の気持ちを両立させる難しさを感じた」と話す。
2025年5月には、初の絵本『メンダコにんじゃ』(とくのゆみ さく・ヒダカナオト え)を出版。深海のアイドル、主人公のメンダコが平和を守るお話。生物についての正確な知識を基にした、わくわくするストーリーが展開されている。
「メンダコや深海生物の魅力を子どもたちに伝えたい。自分の中にいる子ども、3歳ぐらいの私が喜ぶものを作りたい」と話す。メンダコシリーズの2冊目『メンダコにんじゃ りゅうぐうパークへゆく』は、今年6月に出版予定。
子どもからファンレターをもらうこともある。「ひらがながやっと書けるくらいの3~4歳ぐらいの子どもからの手紙には涙が出る。現在、児童小説を構想中。心に残るものをつくりたい」と想いを語る。
德野さんは取材の日、狩りのため、忍耐強くじっと動かない大型の鳥、ハシビロコウが描かれた肩掛けバッグとともに現れた。「海の生き物や昆虫が好き。冬に近所の川でカワセミを見かけたことがきっかけで、鳥にも興味を持ち始めた」。生き物が好きで、チョウやナナフシモドキと一緒に暮らす。ピュアな3歳のハートと、無尽蔵に湧き出る創作の泉を心の中に持っている。
次回は星野七奈さんにバトンを渡します。
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