うつの時の過ごし方

Q: 私は、2か月前にうつ病になってしばらく会社を休んでいます。服薬のおかげで眠れるようになりました。毎日、家の中で何もしないで過ごすことに罪悪感を抱いています。早く仕事に復帰したいのですが、うつは治るものなんでしょうか?(30代女性)

A: 今は眠れるようになった……回復への一歩ですね。これまでは、さぞおつらかったことでしょう。「家の中で何もしないで過ごすことに罪悪感を抱いています」とのことですが、うつの治療の基本が、服薬を続けながら「何もしない」状態をつくることです。そして、今は「寝ることが仕事」だと考えてください。睡眠をたっぷりとって、ゆっくりと休養すれば、きっとうつから回復できるはずです。

 精神科の治療法で、森田療法というものがあります。この療法に、初期治療として「絶対臥褥(ぜったいがじょく)」があり、これは食事、洗面、排せつ以外の行動を禁じ、ただひたすらベッドの上で横になって過ごすというものです。

 この方法はひとつの例ですが、うつだけでなく、うつに近い状態のとき、何もしないことに罪悪感を持つ必要はなく、何もしないことが大事なのです。

 まず身体を休ませることでこころを落ち着け、何かしらの意欲が起こってくるのを待ちます。そして、「あるがまま」を受け入れ、不安や恐怖の感情を無理に消そうとはせず、それを持ちながら自分ができることを少しずつやっていくという治療でもあります。

 その期間はつらいかもしれませんが、それは決して無駄ではなく、人間的に成長できる過程でもあるのです。あなたは、うつというつらい体験を通じて、より人間として成熟できるのではないでしょうか。

 冬の時代がどれだけ続くかは人それぞれだと思いますが、きっと春になって花が咲く季節が訪れるはずです。

この記事を書いたライター

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