千葉県中学校駅伝大会男子 二度目の優勝 常盤松中

スポーツ 陸上

 2025年11月1日(土) 千葉県中学校駅伝大会が、千葉県柏の葉公園および陸上競技場で開催された。

 男子1区は、我孫子市立湖北台中学校(以下湖北台中)3年髙田暖選手が9分4秒で区間賞。湖北台中は3区終了時まで1位で中継した。

 東葛駅伝1位の流山市立常盤松中学校(以下常盤松中)と2位の野田市立第一中学校(以下野田一中)の1区は同タイムで4位と5位で2区へ中継。

 4区終了時点で野田一中が1位、常盤松中は2位でその差は1秒と激しい競り合いが続いた。5区は常盤松中3年山上侑悟選手が9分18秒の区間賞で、2位野田一中を28秒差に広げた。

 6区は野田一中の石塚大稀選手が9分22秒の区間賞で追い上げたが、常盤松中の西川恭士郎選手が逃げ切り、56分2秒で2年ぶり2回目の優勝を果たした。

 女子は香取市立小見川中学校が1区から先頭で、2区へ中継。その後も後続との差を広げ42分19秒で優勝した。4区(2.08km)林芽生選手(7分16秒)、5区(3.08km)増田ゆのか選手(10分15秒)が連続区間賞の常盤平中学校は2位となった。

女子4区区間賞 常盤平中 林芽生さん
女子5区区間賞 常盤平中 増田ゆのかさん

男子優勝校常盤松中の監督と選手、区間賞の選手に話を聞いた。

常盤松中 柗冨夏樹先生

 東葛駅伝の時と同様に「少しでも前で、1秒でも速くタスキをつなごう」と選手たちに伝えて送り出した。追いかける展開になると勝てないと予測し、とにかく前で少しずつでも後ろとの差を広げたいという思いで、先行逃げ切り型の区間配置にした。

 1区から野田一中と競り合い、3区まで湖北台中が1位で、どこかで抜け出してほしいと思いながらも選手たちは重圧に負けずに耐えてくれた。東葛駅伝2区の木村が力をつけて好調だったので、どの区間でも彼なら走れると確信があり4区に起用した。レース展開を見ながら5区勝負だと思った。6区は途中まで詰められていたが、後半はそこまで詰められていなかったのを見て、トラックに入る時に逃げ切れるかもしれないと思った。選手たちがベストパフォーマンスをして、すごく気持ちのこもった走りを見せてくれて感動した。3年間よく頑張ってくれた選手たちを褒めたい。

[全国中学駅伝の意気込み]

 2年前の全国中学駅伝は10位で入賞を逃した。その悔しさと先輩方の思いを2年ぶりに晴らすべく、最低でも入賞し、選手たちの目標は優勝と言っているので、そこを目指して最後まで頑張っていきたい。


1区3.14km 3年 池田 佳十さん 9分14秒(区間4位)

 県中学新人駅伝はチームとして2位だったので、絶対に勝つという思いで臨んだ。湖北台中の髙田暖選手が飛び出し、冷静さを保てず追いかけてしまったが、ライバル校の野田一中にぎりぎりでリードした状態で2区につなげたのはよかった。もう少し上のタイムを狙っていたが今持てる精一杯の走りはできた。

[全国中学駅伝の意気込み]

 優勝できるように頑張る。


2区3.08km 3年 池三津 遼さん 9分18秒(区間5位)

 (関東中学総体、全国中学総体と)トラックでいい走りができなかった悔しさが残っていた。東葛駅伝もチームは勝てたが、個人ではあまりいい走りができなかったので、今日はしっかりチームに貢献できる走りをしたいと思っていた。野田一中との差をもう少し広げたかったが、宍倉遙馬選手も力があり、タイムは1秒負け、順位も野田一中に先行されたので申し訳なく思っている。

[全国中学駅伝の意気込み]

 全国中学総体の苦い経験と今日の悔しさをしっかり全国中学駅伝では晴らしたい。


3区3.08km 3年 三髙 翔音さん 9分19秒(区間賞)

 県中学駅伝優勝に向かって努力をし、勝つことだけを考えていた。野田一中とほぼ同じ位置でタスキを受け、最後に少しでも離せたらと思い、リラックスして走れた。タイムはあと5秒くらい縮めたかったが、区間賞はうれしい。

[全国中学駅伝の意気込み]

 優勝目指して頑張る。


4区3.08km 2年 木村 惇志さん 9分15秒(区間2位)

 葛北駅伝、東葛駅伝と優勝し、多少の自信はあったが、ライバル校の野田一中に勝つために慢心せずに臨もうと思った。1km手前の地点でチームメイトや保護者の歓声が大きく、笑顔になれるくらい楽しかった。タイムはよかったと思うが、最大の目標が9分10秒でそこには力が及ばなかったのとラストの競り合いで野田一中に競り負けたのは反省点。葛北駅伝、東葛駅伝と2区で県中学駅伝も2区かと思ったが、数日前に4区になるかもしれないと先生から聞き、前日に正式に4区と聞いた。少し意外だったが、「どの区間でも大丈夫」と準備はできていたので、自分なりに頑張ろうと思った。

[全国中学駅伝の意気込み]

 駅伝シューズではなくスパイクで走るので、若干スピードの出し方は変わるかもしれないが絶対に入賞し、最大の目標は優勝できるように頑張る。


5区3.08km 3年 山上 侑悟さん 9分18秒(区間賞)

 県新人駅伝6区で優勝できず悔しい思いをした。葛北駅伝、東葛駅伝とチームが優勝し、自分もいつも通りの走りができていた。今日の県中学駅伝が最後の駅伝にならないように自分自身に勝つという思いで臨んだ。野田一中の選手が最初は速く、付いて行くか少し迷ったが自分のペースで行くことを優先した。1kmくらいで追いつき、「勝つためにはここで出るしかない」と思い、抜かした。

 (駅伝コースの)自己記録を更新できた上での区間賞は、とてもうれしい。チームメイトや先輩方の声援はとても力になった。

[全国中学駅伝の意気込み]

 千葉県代表としてみんなの思いを背負い、優勝できるように頑張る。


6区3.08km 3年 西川 恭士郎さん 9分38秒(区間4位)

 昨年の県中学駅伝は3位で先輩方もみんなも悔しがっていたのを見ていた。自分はメンバーに入れず悔しかったので、絶対に1位でゴールをするという思いで臨んだ。野田一中の選手は全国大会1500mの経験者でラストも強いので、最初から強気で行き、詰められないようにと考えていた。応援や足音が近づいてきて怖さはあったが、気持ちも走りも強気で自分の走りを突き通してゴールすることができてうれしい。タイムは満足していない。関東中学駅伝、全国中学駅伝でこの借りを返したい。

[全国中学駅伝の意気込み]

 今年の野田一中のレベルは高かったが、全国はさらにレベルは上がると思う。優勝するという強い気持ちでやっていきたい。



【区間賞の選手インタビュー】

1区区間賞 我孫子市立湖北台中3年 髙田 暖さん 9分4秒

 チームとして関東中学駅伝を目標にしていたので、5位との差を広げることを意識していた。関東中学駅伝に進出できうれしいが、ここで満足せずに再度、上位を狙いたい。後ろは気にしつつも自分のリズムで行き、残り1kmから切り替え、持ち味のロングスパートを生かせた。

 全国中学総体ではいい走りができなかったので、その悔しさをバネに練習のペースを上げ、自主練でも距離を増やした。その成果を今日出せた。東葛駅伝1区は持ち味を出せず悔しかった。その反省点を今日に活かせた。

[今後の目標]

 関東中学駅伝入賞。高校、大学でも頑張り箱根駅伝を目指す。


2区区間賞 柏市立田中3年 前崎 直翔さん 9分4秒

 1区が40位で来たので、20位以内では3区につなぎたいと思った。1kmは2分50秒で入りたかったが、焦りすぎて2分42秒になってしまった。残り2kmはペースダウンしてしまったが、結果的に37人を抜けて区間賞も獲れたのでうれしい。

 前に人が多く抜いても抜いても順位がわからず、どこが上位校かわからなくて焦っていた。東葛駅伝は1区で今日は2区。集団で行くより個人で行く方が得意で2区は走りやすかった。

 全国中学総体3000m総体は2000mまで引っ張りラストスパートで抜かされた経験があり、今日は2kmまでは他校を離し、残り1kmは安定して区間1位を取るという目標だった。

[今後の目標]

 高校では全国高校総体に出場し、上位に入りたい。


4区区間賞 野田市立第一中3年 倉持 壮さん 9分12秒

 追われるよりも追う方が得意。9分5分秒を目標としていた。葛北支部駅伝よりもタイムが上がったうれしさと目標タイムに届かなかった悔しさがある。

 最終的には常盤松中と一騎打ちとなると思っていたので、先頭で4区につなぐことを意識していた。

[今後の目標]

 今日は2位となったので、関東中学駅伝は優勝し、いいかたちで駅伝を終えたい。11月23日(日)の都道府県対抗駅伝選考会は、上位3枠までには入りたい。


6区区間賞 野田市立第一中3年 石塚 大稀さん 9分22秒

 葛北支部駅伝よりも10秒上がったのはよかった。20数秒差だったので、頑張れば追いつけると思っていたが、最初突っ込み気味で入り、ラストは伸びなかったので満足はしていない。東葛駅伝以降は1つ1つの練習に集中して取り組み、レースを意識して仕上げてきた。全国中学総体は思うような走りができず、駅伝でその思いを晴らしたいと思ったが、それができなかったので関東中学駅伝で晴らしたい。

[今後の目標]

 関東駅伝で優勝したい。

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