体内時計を整えましょう
Q: 私は会社勤めをしていますが、週末はお休みなのでついつい寝るのが夜中の2時くらいになり、翌日はお昼前まで寝ています。そのせいか、週の始まりは体調がよくありません。親は「規則正しい生活をしなさい」と言います。規則正しい生活って本当にこころと身体にいいのでしょうか?(20代女性)
A:日中にお仕事をしていると自分の時間が持てるのが週末になりますよね。ついついスマホを見たりして寝るのが遅くなるのではないでしょうか。週末のお休みの日だけでもストレスのかからない自分の時間を持ちたいものです。
ご相談の内容ですが、規則正しい生活はこころと身体にとても良い影響を与えてくれます。「体内時計」という言葉を聞いたことがあると思います。人間には、脳の視床下部にある組織が光を感知して体内時計のリズムを刻んでいます。これを「サーカディアンリズム」といいます。日本語では、概日(およそ一日の)リズム。このリズムは、人間のホルモン分泌、睡眠や体温、免疫機能などの調整をしている大切なものです。
うつ状態の人に「睡眠、食事、朝散歩」が大切ということからもわかるように、サーカディアンリズムを整えることは、健康なこころをキープするには大切なことなのです。不眠が続くと身体の不調だけでなく、こころの不調に陥ってしまいます。これは、体内時計が乱れることと、睡眠ホルモンであるメラトニンが出なくなるからです。
太古の昔は人の生活には電灯などありませんでした。暗くなったら寝て明るくなったら起きる。このような自然と共存していた人の生活が、現在の人間のDNAにも受け継がれているようです。
では、規則正しい生活にするにはどうすればいいのでしょうか。起床、就寝の時間を決める、食事や入浴時間も一定に、適度な運動をする、朝起きたらなるべく日光を浴びる、夜はブルーライトを避けて暗めの照明にするなど。一日の生活の中で、自分の体内時計を意識して、サーカディアンリズムを整える工夫をするのはいかがでしょうか。
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