地域愛が咲き誇る「あびこ桜まつり2026」市民のスクラムと隣市との絆

東葛まいにち

 手賀沼のほとりに春の訪れを告げる「あびこ桜まつり」が、今年も開催される。

 約六百本の桜が咲き誇る遊歩道を舞台にしたこの祭りは、単なる花見行事ではない。我孫子を愛する市民たちが世代や立場を超えて手を取り合い、一から作り上げる「共創」の場なのだ。

 注目したいのは、地域繁栄の願いを込めて開催される「楽市楽座」。我孫子の暮らしを支え続ける情熱あふれる地元企業や商店が出店する特設ブースとなっており、地域の魅力を再発見できる。

 運営の舞台裏では、まさに「市民スクラム」が組まれている。柔軟な発想を持つ学生や卒業生、祭りの熱気に惹かれて自ら参画を希望したニューカマー、そして熟練のベテラン勢。社長も主婦も現役社会人も、ここでは皆が「一市民」という同じ目線で向き合う。互いに意見を出し合い、より良いイベントを目指して準備に奔走する姿こそが、この祭りの力強い動力源となっている。

 また、今年見逃せないのが、近隣市との交流を目的とした「輪踊り」の実施だ。地元の『我孫子河童音頭』をはじめ、お隣の柏市から『柏おどり』、印西市から『印西音頭』が勢ぞろいする。自治体の枠を超え、手賀沼を囲む地域の絆を深める参加型イベントだ。仮装での参加も歓迎されており、色とりどりの衣装が桜並木に花を添える、活気あふれる光景が見られるだろう。

 会場内を幻想的に彩る「竹灯籠」にも、地域への想いが込められている。これらは市民ボランティアによる竹林整備で出た間伐材を有効活用し、一つひとつ丁寧に創作されたものだ。手付かずだった自然を自分たちの手で整え、その資源を来場者の喜びへと昇華させる。環境への慈しみと「おもてなし」の心が優しく照らし出す。

 お勧めの過ごし方は、昼から夜への移ろいを楽しむことだ。日中は賑やかなキッチンカーで地元の味を堪能し、多彩なステージパフォーマンスを楽しむ。夕暮れ時にはライトアップされた桜のトンネルを散策し、夜の帳が下りる頃には幻想的な竹灯籠の灯りが会場を彩り、心安らぐ美食のひとときを演出してくれる。

 我孫子の今を支え、未来へ繋ごうとする人々の情熱が詰まった「あびこ桜まつり」。地域の垣根を超えて響き渡る音頭と、市民の手による温かな光に包まれる春のひとときを、ぜひ現地で体感してほしい。
(取材=小島明宏)

●あびこ桜まつり
期間:3月29日㈰~4月12日㈰

会場:手賀沼親水広場
※日によってコンテンツが異なりますので、詳しくはホームページをご覧ください。

この記事を書いたライター

今月のプレゼント