自然と向き合うには絶好の公園『県立北総花の丘公園 』印西市

旅スケッチ(印西市)
県立北総花の丘公園 「オータムフェア」へ

 「県立北総花の丘公園」の「オータムフェア」へ行ってきた。

 北総線「千葉ニュータウン中央駅」下車、徒歩10分。公園は広くAゾーンからEゾーンまである。オータムフェアは9月7日(日)、Bゾーンで開催中だった。

 入口から中へ進むと、全面ガラス張りの建物が見えた。その前の広場でフリーマーケットが開かれていた。花壇に咲いている多数の球状のピンクの花がきれいだ。台風のあとの快晴に恵まれ、白い雲が眩しい。 

 標本にした昆虫を販売している店に近づき、作り方を尋ねた。「道に落ちていた虫や木に止まっていた虫を捕まえて、乾燥させて作った」と店主。昆虫の、細部に至るまで完成された自然のなせる造形美に魅入る。

 梨の販売店もあり、格安のため、次々と住民が買っていく。

ドライフラワー販売所でアンケートに応えて、葉っぱの入った栞をもらう。今読んでいる「95㌫の宇宙」という本に使うつもり。この本は、物理学を三つのタイプに分類し、読者の混乱を整理してくれる内容。

 「花と緑の文化館」の前で印旛龍凰太鼓の演奏が始まった。大きな太鼓から響く太い音は腹に響き、テンポの良いリズムに引き込まれる。きびきびとした演奏者の動きも美しい。

すぐ近くの修景池の周辺を散歩した。水面を渡る風がさざ波を立て、しばし暑さを忘れる。

森の中へ入ると、上手から流れ落ちる水の音と、蝉時雨に耳を澄ます。今年の夏は、猛暑のせいで、蝉すらも鳴かず、久々に聴いた夏の音色だ。

 園内には開発前の自然が残っていて、里山を身近に感じ、手つかずの自然と向き合うには絶好の公園だ。

森を抜け出して、再び「花と緑の文化館」へ入った。

小さなステージではフルート、バイオリン、ピアノの三重奏が始まっていた。

しばし、癒され、照り付ける日差しと裏腹に、吹く風は秋色を帯びて感じられた。

 公園の総面積は50ヘクタールだ。今回訪れたBゾーンのオータムフェアには様々な楽しみが用意されていたが、AゾーンではBBQができ、Cゾーンには野鳥観察舎があり、Eゾーンにはドッグランもあって、飼い主や犬たちが楽し気に交歓していた。自然を享受し、様々なニーズに応えられる素晴らしい公園だ。
◆今回の散歩データ:2㌔、徒歩約2時間。
  

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