この自分のままで、社会に出る

◆秋くん(21歳)小6から中3まで不登校。通信制高校を卒業した後は、アルバイトを転々としている。直近のバイトは人間関係もよく、作業内容も簡単でよい職場だったが、徐々に朝、出勤前になるとお腹が痛くなる、吐き気がするなどの症状が出てきた。ある朝、出勤の準備をしていたところ涙が止まらなくなり、退職した。

それから数か月後。秋くんが「そろそろ仕事をしようかと…いや、しなきゃと思って…」と相談にやってきました。「仕事辞めて最初の方はほっとして、少しゆっくりできたけど、その後は働いていない自分のことを考える毎日ですね」と言います。

人一倍真面目な秋くんです。たとえ休んでいても心は休まらなかったでしょう。そんな彼が少しでも心健やかに働ける仕事を一緒に考えます。

ポイントは『仕事に自分を合わせる』のではなく、『自分に仕事を合わせる』という点です。秋くんの得手不得手を聞くと「早起きが苦手。午後から調子が出てくる」、「人と話すのは好きだけど、新しい人は緊張する」、「車の運転は好き」などが出てきました。

そして「先々までシフトが入っているのを見ると毎回絶望的な気持ちになっていた。行ってしまえばやれるのに。また来週連勤か…などと考えると辛かった。」と言います。

「行ったら平気だけど、行くまでの気持ちがどうにもしんどい」というのは不登校の子からもよく聞く言葉です。学校や仕事の重圧が、行っていない時間までも彼らを苦しめるのでしょうか。

秋くんにはスキマバイトや短期バイトを提案しました。当日など直前に出勤を決められれば気が重くなる時間を減らせます。短期で終わる期間が決まっていれば、心持ちが楽になります。

真面目で頑張り屋の子ほど仕事を続けられないケースは多いです。手を抜けるところは抜く、適当にやるという事が出来ず頑張りすぎて疲れてしまうのでしょう。今はリモートワークやスポットワークなど、新しい働き方も増えています。合わない環境に自分を適応させようとして無理をするのではなく、今の自分のまま、今の自分にあった道を選び、社会に出ていいはずです。

この記事を書いたライター

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