旅スケッチ 青いバラとの出合い(印西市)

「花の丘マルシェ」

 長雨と台風の月が去り、10月の秋晴れの日、県立北総花の丘公園で開催されている「花の丘マルシェ」に行ってきた。

 駐車場から会場へ向かう途中にピンク色の帯が果てしなく続き、風に揺れるのはコスモスだ。全面ガラス張りの明るい建物の前でマジックショーが始まっていた。スプーン曲げ。いったいどうなっているのか、いつも不思議に思う。

 会場には33の手作り雑貨やアクセサリー、フードを販売する店舗と7つのワークショップがあった。ひとつひとつのブースを見て回る。透明感のある青いバラを見つけた。赤や白い花びらもあり、花の影も魅力的だ。

 出展者の「あまり工房」に尋ねると、「ワイヤーで作った花びらや葉を専用の樹脂液に浸して薄い膜を張る」と教えてくれた。青いバラを購入。横で見ていたお客さんは「多く購入して家の中のいたるところに置いている」と、にこやかに話してくれた。マルシェでは最初に買うものが次の展開を左右する。

 会場を歩いていると、ガラス張りの花と緑の文化館の中からジャズが聞こえてきた。「テイクファイブ」というスタンダード曲で、演奏は佐倉市を拠点に活動する社会人ビッグバンド「グルーヴィン・ハード・ジャズ・ワークショップ」。2曲目は子どもたちのために「魔女の宅急便」の中の「めぐる季節」だった。トランペットのソロが花や緑に満ちた小ホールに静かに沁みこんでいる。

 再び外へ出て、迷路のようになっている会場を彷徨う。秋の陽射しを浴びてテーブルに並んでいる素焼きの陶器の前を通りかかった。「テラコッタ工房ポダミ」だ。

動物や季節の置物を3人で作っているという。工房と教室は富里市。私は馬のデザインが気に入ったので鉛筆立てを購入した。

 会場から離れて広い公園が見渡せる小道を散歩する。鮮やかな赤紫色の小さな果実に出合った。果実の付き方が面白いムラサキシキブだ。

 下に見える広大なスペースには、樹木のもとにレジャーテントを張ったり、犬と遊んだり、ウォーキングをしたり、敷地のあちこちで人々が寛いで、思い思いにのどかに過ごしている。

 この公園の全体像を掴もうと、地図を手に入れた。ウォーキングコース距離マップには陽だまりコース900㍍、自然生態園コース1500㍍、ドックランコース600㍍など、他にも様々なコースが用意されている。さわやかな秋の一日を過ごすにはうってつけの公園だ。

◆今回の散歩データ:2キロ、約3時間。 
【たっちゃん】千葉県在住。ワインを愛し、テーマに沿って、アートとレコードを楽しむ会を主催する。古書探索と街歩き、料理作りが日課。

この記事を書いたライター

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